長い長い殺人

新聞広告に「100万部突破」と謳われた宮部みゆきの文庫。まったく聞いたことのないタイトルだったので、出版社(光文社)のウソ、とは言わないまでも、ほんとうは「うちの出版社の宮部みゆき作品が100万部突破」とかじゃないのだろうかと疑いつつ、TSUTAYAで購入。帯にも「100万部突破」とあるが、「宮部みゆき作品が100万部突破」とは書かれておらず、やっぱりこの作品で「100万部突破」に間違いないらしい。

面白いことは面白い。ほぼイッキ読みしたくらいだから。けど、100万部だったら、どこかで小説のタイトルぐらい見聞きしそうなものなのに、とまだ少し疑っている。

ちなみに「長い長い殺人」というタイトルは、(以下、ネタバレ)終盤に出てくる真犯人が殺人を犯すまでには子どもの頃から殺人狂になるまでの長い時間が必要だった(という言い方も変だが)という意味かと思っていたら、解説を読めば、連作短編なので「ながいながい殺人の話」にしたかったのを縮めただけと判明。考えすぎだった。