82年生まれ、キム・ジヨン

★★★⭐⭐

ジヨンの気持ちはよくわかる。男には分からない、と言われそうだけど、そしてたしかに全部を分るはずなどないけれど、それでも分かる。分かるから、この小説は面白い。この小説は、分からせる小説なのだ。そういう意味では、文学ではなくて、たんなる小説なのだ。そういうこと言うと、文学でなくてなにが悪いと、言い返されそうな気もするけど、こちらとしても悪口を言ったつもりはない。これはこれですぐれた小説だと思う。