シンクロニシティ2

またシンクロニシティしてしまった。

今日、「ピストルズ」を読んでいたら「出奔」という単語に出会った。そして同じく今日、録画していたNHK短歌を見てたら、紹介されていた歌に「出奔」という単語が使われていた。

それでなにか特別なことが起こったり、特別な感情に突き動かされたりしたわけでもなく、単なる偶然でしかないのはいつものとおり。

ロンドンブーツ1号2号解散

ロンドンブーツ1号2号の番組はほとんど見たことがないけど、いくつか見たことがある。ただ、見てて嫌な気分になることも多く、すぐに二つばかり思い出した。

安物のワインを高級ワインだとウソをついて飲ませて、高級ワインだと思いこんでる人が「やっぱ、高級ワインは違うね」とか言ってるのを、別室で見て笑ってる回が1つ目。

夜の街を歩いていると、チンピラ風の男が年若い女性にからんでいるとこに出くわすというのが2つ目。もちろんそれは番組の仕込みであって、通りすがりの男たちが、見ない振りをして通り過ぎたり、道を引き返したりするのをモニターで見て笑っている。中には女性の知り合いのフリをして女性を助ける人もいたけれど、逃げたりする男たちはやっぱり情けないと視聴者から笑われるわけである。

ワインのパターンもチンピラのパターンも、見ているこちらとしては、自分だったらどうしたろうと思わずにはいられない。自分だってワインの味は分からないだろうし、チンピラを見たら回り右するかもしれない。そんな場面をテレビで放映されてしまうと、恥ずかしさに身をよじるくらいではすまない。昨今、SNSで誹謗中傷を受けた人が自殺をする気持ちがわかる。

そんな番組を作っていたロンドンブーツ1号2号だが、今回解散をするという。亮の闇営業問題の時期ならいざ知らず、いま解散することの意味はなんだろう。TOKIOが解散するのは分かる。国分太一の「コンプライアンス違反」とやらに、城島と松岡は巻き込まれたくないのだろう。けど、ロンドンブーツ1号2号の解散の意味が分からない。別に解散してほしくないわけでなく、ただ理由が分からないだけのことだけど。

 

シンクロニシティ

今日、Tverで「天久鷹央の推理カルテ」第2話を見てたら、鷹央が患者の病名を全身性エリテマトーデスと診断し、謎を解いた。なんか聞いた病名だと思ったら、昨日読んでいた阿部和重の「ピストルズ」で、ある登場人物の病名がそれだった。シンクロニシティである。

ただ、シンクロニシティは、単なる偶然ではなくなんらかの意味や関連性があるように感じられる偶然の一致を指すらしい。今回の一致にはなにか特別な意味や関連性はないので「単なる偶然」である。けど、こういう意味のない偶然がけっこう自分には起こってるのが少し不思議な気はする。

 

ミッション:インポッシブル/フォールアウト

★★★⭐⭐

この手の映画は、土曜の午後に映画館で彼女と観てそのあと食事に行って・・とか、夕食後に自宅でビール飲みながら家族みんなでテレビで観るとか、そんな楽しみ方をする映画だ。それを、平日昼間に家で録画しておいたものを観るなんて、なんてつまらないんだろう。時間潰しにしかならないという寂しさ。

アザミ

★⭐⭐⭐⭐

第68回群像新人文学賞当選作。

新聞社の校正担当の非常勤らしい三十前後の女の日常を書いた小説。あまりドラマチックな出来事は起こらない。韓流アイドルにはまっている隣の席の同僚に傘を貸したこと、そのお礼にイタリアンを奢ってもらったこと、不祥事のためアイドルグループを脱退してソロ活動を始める元メンバーに関するネット上の記事を追いかけていること、けっこう大きな地震で足を怪我して上司が病院に連れていってくれたこと、友人とたまに食事をすること、まあ、そういったことが描かれているけれど、作者は何を言いたいのだろう。明確には示されていないが、非正規労働者が抱える鬱屈とか不安とか諦観みたいなものが底にあるのだろうとは思う。

RRR

★★★★⭐

人間てそんなに高く跳べないだろとか、そんなに力強くないだろとか、マンガみたいなシーンがてんこ盛りに繰り広げられるのだけど、それが大真面目に演じられているのを見ると、ただただ見とれて楽しんだもん勝ちだと思えてくる。

「ミッション・インポッシブル」だと人間ができそうにないけどできるかもしれないギリギリのところをハラハラドキドキ見せるのだが、「RRR」だとギリギリを通り越してしまう。どっちがいいということでなく、これはこれで大いにアリだ。

DTOPIA

★★⭐⭐⭐

第172回芥川賞受賞作

最初はびっくりするぐらいつまらないが、途中から俄然面白くなる。それは過去パートの一部で、主人公キースがダイモンの「スタジオ」で仕事(それは尋問と拷問)をしていたあたりの話。その後時間軸は現在に戻るのだけど、たいして面白くはならない。過去パートだけを小説にした方がよかったと思う。

世にも奇妙な物語35周年SP

「BLACK ROOM」  ★★★⭐⭐

前半がいい。不条理劇のようだ。志賀廣太郎樹木希林の演技は、謎めいていて、時にコミカルで、この先どうなるんだとワクワクさせる。が、オチが陳腐で、なあんだと少し落胆する。けどやっぱり、前半部分が出色なので許す。キムタクはいつの時代もキムタクでした。

「夜汽車の男」 ⭐⭐⭐⭐⭐(星ゼロ)

観るだけ時間のムダ。

「ロッカー」1990年 ★⭐⭐⭐⭐

ひねりなし。

「美女缶」 ★★★⭐⭐

美女の缶詰というユニークさと純愛の物語。

見終わってしばらくたってから気づいたことがある。それは、内尾(演・妻夫木聡)は自分が缶詰だったことを知っていたんだろうということ。最初は、(缶詰ではない)人間が缶詰であるサキを愛した話だと思っていたが、内尾はサキの腰に缶詰であることを示すバーコードがあり、消費期限も印字されていることを知っているのだから、当然自分の腰にあるそれも知っているはず。だとすれば、缶詰の男が缶詰の女を愛した話になって、作品に対する印象は恋愛系からSF系の要素が大きくなるが、それはそれで悪くはない。

「恋の記憶、止まらないで」 ★⭐⭐⭐⭐

ホラー。一人で見てたら怖かった。けど、面白くはなかった。

 

なぜ、過去作のうちこの5作品だったのだろう。面白いのは他にあったのに。

ファブル

★★★⭐⭐

第一部読了。

主人公ってだいたいやられそうになってから逆転するのがパターン(ウルトラマンでもなんでもそう)なのに、アキラはいつも完璧に勝ってしまう。ふつうと違うヒーロー像だけど、これが逆に痛快だし面白いところだ。

ただ、戦いに至るまでには厳しい場面があって、アキラの回りでは暴力や脅しを受ける人たちがいる。それをアキラが救ってくれるのだけど、救われるまでのその人たちの恐怖や不安や苦痛が読んでるほうに伝染してしまい嫌な気持ちになるところはある。