★★⭐⭐⭐
朝日新聞の連載小説、作者は門井慶喜、が昨日で終わった。読みやすくて面白いんだけど、なにか読みごたえがない。たとえて言えば、肉マンの餡がなくてガワだけみたいな。食べやすくてどんどん食べれるけど、食べごたえがないのと同じ。
ロンドンブーツ1号2号の番組はほとんど見たことがないけど、いくつか見たことがある。ただ、見てて嫌な気分になることも多く、すぐに二つばかり思い出した。
安物のワインを高級ワインだとウソをついて飲ませて、高級ワインだと思いこんでる人が「やっぱ、高級ワインは違うね」とか言ってるのを、別室で見て笑ってる回が1つ目。
夜の街を歩いていると、チンピラ風の男が年若い女性にからんでいるとこに出くわすというのが2つ目。もちろんそれは番組の仕込みであって、通りすがりの男たちが、見ない振りをして通り過ぎたり、道を引き返したりするのをモニターで見て笑っている。中には女性の知り合いのフリをして女性を助ける人もいたけれど、逃げたりする男たちはやっぱり情けないと視聴者から笑われるわけである。
ワインのパターンもチンピラのパターンも、見ているこちらとしては、自分だったらどうしたろうと思わずにはいられない。自分だってワインの味は分からないだろうし、チンピラを見たら回り右するかもしれない。そんな場面をテレビで放映されてしまうと、恥ずかしさに身をよじるくらいではすまない。昨今、SNSで誹謗中傷を受けた人が自殺をする気持ちがわかる。
そんな番組を作っていたロンドンブーツ1号2号だが、今回解散をするという。亮の闇営業問題の時期ならいざ知らず、いま解散することの意味はなんだろう。TOKIOが解散するのは分かる。国分太一の「コンプライアンス違反」とやらに、城島と松岡は巻き込まれたくないのだろう。けど、ロンドンブーツ1号2号の解散の意味が分からない。別に解散してほしくないわけでなく、ただ理由が分からないだけのことだけど。
★★★⭐⭐
この手の映画は、土曜の午後に映画館で彼女と観てそのあと食事に行って・・とか、夕食後に自宅でビール飲みながら家族みんなでテレビで観るとか、そんな楽しみ方をする映画だ。それを、平日昼間に家で録画しておいたものを観るなんて、なんてつまらないんだろう。時間潰しにしかならないという寂しさ。
★⭐⭐⭐⭐
第68回群像新人文学賞当選作。
新聞社の校正担当の非常勤らしい三十前後の女の日常を書いた小説。あまりドラマチックな出来事は起こらない。韓流アイドルにはまっている隣の席の同僚に傘を貸したこと、そのお礼にイタリアンを奢ってもらったこと、不祥事のためアイドルグループを脱退してソロ活動を始める元メンバーに関するネット上の記事を追いかけていること、けっこう大きな地震で足を怪我して上司が病院に連れていってくれたこと、友人とたまに食事をすること、まあ、そういったことが描かれているけれど、作者は何を言いたいのだろう。明確には示されていないが、非正規労働者が抱える鬱屈とか不安とか諦観みたいなものが底にあるのだろうとは思う。
「BLACK ROOM」 ★★★⭐⭐
前半がいい。不条理劇のようだ。志賀廣太郎と樹木希林の演技は、謎めいていて、時にコミカルで、この先どうなるんだとワクワクさせる。が、オチが陳腐で、なあんだと少し落胆する。けどやっぱり、前半部分が出色なので許す。キムタクはいつの時代もキムタクでした。
「夜汽車の男」 ⭐⭐⭐⭐⭐(星ゼロ)
観るだけ時間のムダ。
「ロッカー」1990年 ★⭐⭐⭐⭐
ひねりなし。
「美女缶」 ★★★⭐⭐
美女の缶詰というユニークさと純愛の物語。
見終わってしばらくたってから気づいたことがある。それは、内尾(演・妻夫木聡)は自分が缶詰だったことを知っていたんだろうということ。最初は、(缶詰ではない)人間が缶詰であるサキを愛した話だと思っていたが、内尾はサキの腰に缶詰であることを示すバーコードがあり、消費期限も印字されていることを知っているのだから、当然自分の腰にあるそれも知っているはず。だとすれば、缶詰の男が缶詰の女を愛した話になって、作品に対する印象は恋愛系からSF系の要素が大きくなるが、それはそれで悪くはない。
「恋の記憶、止まらないで」 ★⭐⭐⭐⭐
ホラー。一人で見てたら怖かった。けど、面白くはなかった。
なぜ、過去作のうちこの5作品だったのだろう。面白いのは他にあったのに。