2022-01-01から1年間の記事一覧

吾 ナンバーファイブ

★★★☆☆ 十数年振りに読みかえす。 話を大きくしすぎないでいれば傑作になったかもしれない。けど、松本大洋がこういう話を描きたかったのだったら仕方ない。

月の満ち欠け

★★☆☆☆ 書店で文庫が多めに並べられていた。たぶんテレビドラマか映画になったのだろう。以前読んだはずが、いつものごとくすっかり内容を忘れていたので読み直すことにした。 結局、生まれ変わりの話だった。 三角哲彦でなく小山内が主人公なのは、最後のオ…

恋愛中毒

★★★★☆ 恋愛というのは、人を好きになるということではなく、人に好かれたいということなんだなあ。

井上ひさしベスト・エッセイ

★★★☆☆ 面白いエッセイと面白くないエッセイが載っている。 「わたしはわたしをまだ許さない」は心を撃つ。

夜空に泳ぐチョコレートグラミー

★★★☆☆ 甘ったるいだけの恋愛小説かと思ったら、ミステリーっぽい仕掛けがあったりして、ちょっと驚く。

ほえる犬は噛まない

★★☆☆☆ ボン=ジュノの初長編監督作品。 主人公であるらしいユンジュが犬を殺したとき、あれ、主人公じゃなくて敵役だったかと思えたり、でもそのあと、鬱屈した男の再生のストーリーになっていくのかと思わせたり、でもやっぱりワイロを使って教授になったり…

世にも不思議な物語´22秋の特別編

TV

元カレと三角関係 ★★★☆☆ コンシェルジュ ★☆☆☆☆ わが様 ★★★★☆ ちょっと待った! ★★☆☆☆

嫉妬/事件

★★☆☆☆ 文庫カバーの一番目立つところに大きく「ノーベル文学賞受賞」とある。作品のタイトルより大きく。帯ではなくカバーに。 アニー・エルノーという作家を知らないので、ノーベル文学賞受賞者と知らされなければ、もちろんこの本を読まなかったはずである…

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

★☆☆☆☆ やり直したいところから一日をやり直すという話はありきたりすぎて、やり直した一日が元の世界とは少し違うという設定で独自色を出そうとしたのかもしれないが、それが何の効果もないばかりか、話が分かりづらくなっているだけ。 主人公のなずなの声が…

魔王の島

★☆☆☆☆ 帯に書かれた「2019年度コニャックミステリー大賞受賞作」という惹句に騙されてつい買ってしまった。コニャックミステリー大賞がどれほどのもんか知らないけれど、つい。 というのは夢でした、というのも夢でした、で、それもやっぱり夢でした、という…

黄色い家

★★★☆☆ 川上未映子が読売新聞で連載していた小説が終わった。川上未映子の初期の作品(乳と卵とか)は好きだが、以降はあまり面白いと思わない。外国で賞を獲ったりして評価は高いようだけど。

つまをめとらば

★★★★☆ 今村翔吾のときにも思ったことだが、作品は面白い。面白いけれど、同じ作者の別の作品を読もうという気にならない。その理由がうまく言葉にできない。面白かったけど、これを読まずに死んだとしても後悔はしないな、という気がするだけである。 ただ、…

ぐりとぐら

絵の担当山脇百合子さんが失くなった。子どもたちに何度も読んであげた傑作絵本。 合掌。

あなたのブツが、ここに

TV

★★★★☆ キャストがとてもよかった。仁村紗和(亜子)のミネケンのあしらい、津田健次郎(武田)の厳しさと優しさ、佐野昌哉(ミネケン)の底抜けの明るさとたまに見せる真面目な顔、岡部たかし(葛西)の飄々とした軽さ。亜子の元夫役の平埜生成のクズっプリもなかな…

蒼ざめた馬を見よ

★★★★☆ 実家の本棚で見つけた。ずいぶん昔に読んで、五木寛之ってなんて面白いんだ、と興奮したことを覚えている。 文庫のページは黄ばみ、なにより最近の文庫に比べると文字が小さい。一行43字で1ページが17行である。ちなみに先日読んだ「ノースライト」は…

村上宗隆

昨日、ヤクルトの村上が55号本塁打を打ち、王貞治の記録に並んだ。 ちなみに歴代記録は 1位60本 バレンティン(ヤクルト)2013年 2位55本 王貞治(巨人)1964年 ローズ(近鉄)2001年 カブレラ(西武)2002年 村上宗隆(ヤクルト)2022年 6位54本 バース(阪神)1982年…

ノースライト

★★☆☆☆ 書店で本を手に取ったとき中身を読まないでも、これは面白そうだとか、逆に面白くなさそうだとか、感じる。それは当たりのときもあれぱ外れのときもあるけれど、当たりのほうが多い。 「ノースライト」を手に取ったとき、面白そうだとは感じなかった。…

ゴルバチョフ氏死去

8月30日。91歳。 ゴルバチョフ氏がソ連の書記長になり、ペレストロイカとグラスノスチを始めたとき、そんなまさか、あのソ連がそんなことするわけない、なんか企んでるんじゃないかと疑心暗鬼になったことを覚えている。国内では不人気だったらしいが、偉大…

SARU

★★★★☆ 「海獣の子供」にテイストが似ている。話はちょっと分かりにくいが、ポイントになるところまで戻って読み返すことを繰り返せば理解できる。それでも分からない部分は残るが、ストーリーを追う分には不足はない。 絵は上手いのだか、諸星大二郎っぽい気…

GOGOモンスター

★★☆☆☆ 残念ながら分かりづらい。 絵はもちろん上手い。特に遠近感のある絵が好き。もっと読者に分かりやすいように描いてくれないだろうかと思う。

バーフバリ2 王の凱旋

★★★★☆ よく言えば壮大で絢爛豪華、悪く言えば大袈裟でバカバカしい。少年ジャンプかビッグコミックに載っていそうなお話。でも、そんな大法螺吹き的映画に大金使って、たぶんCGも大量に駆使して、マジメに作り上げたら、あら不思議、とっても面白い映画がで…

白鶴亮翅

★★☆☆☆ 先日、多和田葉子の新聞連載小説が終わった。ドイツに暮らす女性の語りは多和田本人の身辺雑記のようで、まるで小説っぽくないなと思っていたが、それに慣れてしまったのか話が進むにつれてやっぱり小説なんだなと分かってはきた。 でも、小説で書かれ…

むらさきのスカートの女

★★★☆☆ 安部公房の「箱男」を連想してしまったが、それが正しい連想なのかは分からない。もちろん、「箱男」を超える小説なんかめったに出てくるわけがない。

流浪の月

★★★☆☆ 更紗の恋人の亮くんのクズっぷりがこの小説を分かりやすく(かつ面白く)しているけれど、もしも亮くんを善人にして、それでも更紗が文に惹かれる話だったら、別の面白さになっていたろうと思う。 でも、作者が書きたいのは「文学」ではなく「小説」なの…

バーフバリ

★★★★☆ インド映画はほとんど観たことがない。もしかすると「きっと、うまくいく」だけかもしれない(「きっと」は大傑作だった)。「バーフバリ」はインドで大好評だったらしいので、「きっと」以外のインド映画を知りたくてTSUTAYAで借りてきた。 結果、大正…

はるか、ブレーメン

★★☆☆☆(星ふたつ) 先日終了した重松清の新聞連載小説。 読みやすく、悪くはないし、読んだ時間返せとも思わないけれど、読んでよかったとも思えない作品だった。

マリアビートル

★★☆☆☆(星ふたつ) 終盤、木村ジジババが動き出してから一気に面白くなるものの、最後に花火が上がるような爽快感もなく、伊坂幸太郎への期待が大きい分評価は厳しめになってしまった。 おそらく王子への嫌悪感が昇華されないまま物語が終わるので、それ以外の…

オール・アバウト・マイ・マザー

★★★★☆

夏物語

★★★☆☆ 帯に惹かれて買った。 米TIME誌ベスト10 米ニューヨーク・タイムズ必読100冊 米図書館協会ベストフィクション おまけに村上春樹のコメントまで帯には載ってる。 う~ん、わからない(~_~) みんなが、いやみんなではないけど、アメリカに偏っているけど…

テーラー 人生の仕立て屋

★★★☆☆ こういう映画を面白いと言えば頭良さそうに見えそうで、以前は面白いと言うほうだったけど、最近は面白いのか面白くないのかよく分からなくなっているのが実情。 面白いと言えば面白い、少なくともつまらなくはない。派手なシーンは一切ない。刺激的に…