月の満ち欠け

佐藤正午ってけっこう年なのに、直木賞の対象になるってのがちょっと驚き。そして、読んでみたら、これで直木賞が獲れたんだというのが二番目の驚き。

佐藤正午は好きな作家です。むかしネットに、アマチュア超短編小説(千字だったかと思う)を投稿するサイトがあって、たまに恐ろしいほどうまい作品が載っていた。そこに例文というか模範というか、佐藤正午がときどき書いていた。最初はなんとも思わなかったけれど、あるとき、突然佐藤正午の文章にハマってしまった。

そのときから佐藤正午の作品をけっこう読んできたが、今作がそれらの作品を超えて面白いわけではない。どうせ直木賞をあげるんだったら、別の作品でもっと早くあげてもよかったんじゃないか。

あるいは、これまでの作品が単体では直木賞あげれないけど、惜しいとこまでいったのがだいぶたまって(ポイント制か)、直木賞に至ったとか。