掃除婦のための手引き書

短編集というよりは、短編の寄せ集めである。仮に、飛行機や新幹線に乗っている間の暇潰しに買った雑誌に、この作者の短編が一作載っていたなら、面白く読めただろう。けれど、そんな雑誌を何十冊も抱えて飛行機に乗るのがバカらしいのと一緒で、ときどき少しずつ目にして読んだら面白くても、まとめて読む気にはならない。