テーラー 人生の仕立て屋

★★★☆☆

こういう映画を面白いと言えば頭良さそうに見えそうで、以前は面白いと言うほうだったけど、最近は面白いのか面白くないのかよく分からなくなっているのが実情。

面白いと言えば面白い、少なくともつまらなくはない。派手なシーンは一切ない。刺激的にしようと思えばいくらでもできるのに監督はあえてそれをしない。主人公の父親とか燐家の旦那さんは怒鳴ったりせず、燐家の奥さんとのセックスシーンは出てこず、屋台の破壊シーンもなく、物語は一見淡々と進んで、あっさり終わってしまう。

せれでもなにかしら面白い。派手な映画(クール・ランニングでもミッション・インポッシブルでもなんでもいいけど)のあとに観れば、ステーキを食べた翌日のお茶漬けが腹に滲みるようないい映画です。

蛇足ですが、映画のサブタイトルはたぶん日本版に付けられたのでしょうが、「人生の~」とかいうのはやめてほしい。センスがないというよりそんな言葉を安直に使う神経が恥ずかしい。