鳥山明逝去

1日。68歳。

少年ジャンプで「ドラゴンボール」を読んでいた。途中まで。アニメは見ていないが、バトルシーンが多かったようで、僕が求めていたものではなかった。

マンガの方で言えば、ファンタジー感が色濃かった頃にワクワクして読んでいた。だいぶ記憶が薄れたが、空までつづく1本の棒(だったと思う)をてっぺんまで上り、そこに住む仙人(だったと思う)と戦う(と言っても、いわゆるバトルモノの闘いではなく、ユーモラスだった)うちに悟空が強くなっていくエピソードはすばらしく面白かった。

新聞記事によれば、鳥山氏は「戦闘シーンより、くだらない笑いを描いてる方が、ずっと好き」「好みなのは地味めで軽い内容」と話していたらしい。僕もそっちの方の鳥山作品を読んでみたかった。

ドラゴンクエスト」のキャラクターデザインにも魅了された。「ドラゴンボール」の連載を描きながら、よく他の仕事ができるもんだと驚いた。しかもその出来映えが最高にカッコいいのだから。

68歳は早すぎた。一度爆発的に売れた作家が晩年をどう生きるか、作品を作るモチベーションがあるのか、若い頃の自分を超える作品が描けるのか。それを見るのも、ときに残酷な楽しみなのだが、果たせなくなった。

ご冥福をお祈りしたい。